メラトニン(Melatonin)は、私たちの「体内時計」を調整する睡眠ホルモンとして知られています。夜になると分泌量が増え、自然な眠りを促す大切なホルモンです。
メラトニンとは?
項目 |
内容 |
名称 |
メラトニン(Melatonin) |
分類 |
神経ホルモン |
主な分泌場所 |
脳の松果体(しょうかたい) |
原料 |
トリプトファン → セロトニン → メラトニン(変換されて作られる) |
作用 |
体内時計の調整、眠気を促す、抗酸化作用など |
メラトニンの働き
働き |
説明 |
睡眠を促す |
夜になると自然に分泌され、眠気を誘発 |
体内時計(概日リズム)を整える |
昼夜のリズムに応じて体の活動を調整 |
抗酸化作用 |
細胞の老化や酸化ダメージから守る |
免疫の調整 |
睡眠中に免疫系をサポートする働きがあるとされる |
血圧や体温の調整 |
寝る準備として体温を下げる効果もある |
どのように分泌される?
- 日中は分泌が抑制されており、夜(暗くなると)脳の松果体から分泌が始まる。
- 最も多く分泌されるのは夜の10時~深夜2時ごろ。
- 朝日を浴びると分泌が止まり、覚醒モードに切り替わる。
セロトニンとの関係
セロトニン |
メラトニン |
昼に活発になる |
夜に活発になる |
元気・覚醒をもたらす |
眠気・休息をもたらす |
トリプトファンから作られる |
セロトニンから作られる |
→ 日中にセロトニンを増やすことで、夜のメラトニン分泌がスムーズに!
メラトニンの不足で起こること
- 寝つきが悪い(入眠困難)
- 夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)
- 睡眠の質が浅い
- 時差ボケ、交代勤務による睡眠障害
- 季節性うつ(冬季うつ)
メラトニンを増やす・サポートする方法
方法 |
内容 |
朝日を浴びる(起床後30分以内) |
メラトニンの分泌を止め、夜の分泌リズムを整える |
日中に軽い運動や散歩をする |
セロトニン活性 → メラトニン生成につながる |
トリプトファンを含む食品を摂る |
例:納豆、卵、バナナ、豆腐、乳製品、アーモンド |
夜は暗めの照明に切り替える |
青白い光(スマホ、PCなど)はメラトニン分泌を抑える |
就寝1時間前はリラックスタイム |
読書・瞑想・ぬるめの入浴などで分泌をサポート |
メラトニンのサプリメント
- 時差ボケ対策や不眠症の補助として、海外では医薬品またはサプリとして利用される(日本では医薬品扱い)
- 小児の睡眠障害や自閉症スペクトラム障害などの研究対象にもなっている
- 長期使用時の安全性や個人差に注意
メラトニンのまとめ
項目 |
内容 |
何か |
睡眠と体内時計を司るホルモン |
分泌場所 |
脳の松果体 |
分泌時期 |
夜間(暗くなると) |
原料 |
トリプトファン → セロトニン → メラトニン |
増やす方法 |
朝日を浴びる・昼間活動的に・夜は暗く・睡眠前リラックス |
ひと言でいうと…
メラトニンは「夜の司令塔」。自然な眠りと健康なリズムを導く体内時計のパートナーです。